【JOURNAL#02】イシカワ洋服ブラシ 後編

 

柔らかくて、反発力がある、イシカワ洋服ブラシ。

井上:石川さんのブラシは、素材にも特徴がありますよね。

石川:ウチのブラシは、筆に使う材料で、馬の尾脇毛(おわきげ)という特殊な毛を使っています。

洋服ブラシに使われるのは、馬の本毛という尻尾の長い毛のことなんですが、よそのブラシはみんなこれを使ってます。

 

ただ本毛って、洋服ブラシにするには太くて硬くてダメなんです。太くて硬すぎるから、毛を長くとってブラシを作るんです。

毛足を長くすると、反発力が半減しますから、使っていると段々毛が広がってきます。

 

 

イシカワ洋服ブラシを実際に使ってみます

井上:イシカワ洋服ブラシはどうやって使うのが一番良いのでしょうか?ネットなどを見ると「優しくなでる様にブラッシングしてください」という記事もよく見かけます。

石川:「優しくそーっと」って、聞こえはいいんだけど、そんなんじゃ埃は落ちません。生地の目の中に入っている埃までちゃんと取りたいから、しっかり力を入れてかけてください。

 

ちなみにカシミヤの毛羽立ちは擦ると毛玉になります。毛玉があると安っぽく見えるからって、毛玉取りで切ったりすると、生地が薄くなっちゃいます。

毛玉も大事なカシミヤなんです。もったいなからブラシでほぐしてください。

毛玉はカシミヤの毛が絡まりついてるだけだから、早め早めにブラッシングしてほぐしてあげるときれいになります。

 

 

カシミヤストールはクリーニングに出す?出さない?

井上:正直カシミヤストールは、クリーニングには出さない方が良いでしょうか?

石川:カシミヤのストールやニットなんかは「ご家庭で洗ってください」っておすすめしてます。クリーニングがなぜダメかというと、石油系の洗剤が天然の脂分を取ってしまうからですね。

 

カシミヤって天然素材だから。もともと脂分を持ってるわけじゃないですか。

それを見事に分解して根こそぎ取ってっちゃうから、脂っけが抜けて、パサパサで返ってくるって当たり前なんです。

 

生地の風合いだとか光沢だとかになってる脂肪分って、一番大事なとこですから。命みたいなものです。それを分解して取ってしまうってのは。お手入れって言わないんじゃないかってことです。

付いているのはご本人の汗、ご本人の脂だけじゃないですか。他所の人の汗脂じゃないんだから、まめにブラッシングして。風を通してくれれば大丈夫です。

 

 

石川:外からおかえりになると、埃や花粉を吸い込んでますから、逆毛方向にブラシをかける。

これ毛の中の埃までしっかり出したら、今度は毛の流れに沿ってブラッシングします。

その状態でクローゼットにしまうことを習慣づけて頂きたいんですね。

 

汚れがしつこいところは、お湯で湿らせた布で拭くのが一番です。食べこぼしなんかでも、その場でできるだけ早く吹いてやると、大体のシミなんかは大丈夫です。

天然のものっていうのは、汚れを嫌うようにできてますからね。これで十分なんです。

 

 

いかがでしたでしょうか。

石川さんの話をお聞きしていると、今までわたしたちがいかにお手入れやクリーニングの間違った常識に踊らされていたかがわかります。

 

イシカワブラシでカシミヤストールや、大切な洋服をお手入れすることは、ドライクリーニングを減らすことにつながります。

石油系のドライクリーニングを減らすということは、2酸化炭素の削減や、温暖化の防止にもつながり、限りある地球資源に貢献することでもあると思うのです。

 

イシカワブラシは、哲学をもってつくられています。

その哲学とは、ものを大切にすることだったり、自分のもつものに愛着を持つことだったり、私たちが住む地球のために何ができるかを考えることであったりします。

20世紀から今ままで大量生産、大量消費を享受してきたわたしたちにとって、環境を考えてもの選びをしていかなければならない時期にきているのではないでしょうか。

 

わたしたちは、ものを通してより良い世界をつくりたいと考えています。ぜひイシカワブラシの哲学、わたしたちの哲学に共感していただけるなら、ぜひこのブラシをお手にとって頂きたいと思います。

イシカワ洋服ブラシをお買い上げ頂いたお客様には、有料にはなりますが。メンテナンスや修理も行っています。

ぜひご安心してイシカワブラシをお手元に迎え入れて頂けばと思います。